【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第7章 ノイズの交差点
「あ!睦月ちゃんだ!こんにちは!」
「菜々子ちゃんこんにちは!せんぱ・・・菜々子ちゃんのお兄ちゃん、今日帰って来るのが遅くなっちゃうから、それまでお姉ちゃんと遊ぼうよ?」
「ほんと?嬉しい!」
鳴上先輩が住んでいるのは彼の叔父の家で、菜々子ちゃんは鳴上先輩の従兄妹にあたる存在だと知ったのは、つい最近の事だった。
林間学校の後、ジュネスのフードコートで勉強会をする際に先輩が連れて来たのが初対面。
その時先輩の事を「お兄ちゃん」と呼んでいたから普通に妹だと思っていた。
少し人見知りな菜々子ちゃん。
初めて会った時も、鳴上先輩の後ろに隠れながらもしっかりと「こんにちは」そう挨拶してくれた。
それが妙に嬉しくて、その日じゅう私は菜々子ちゃんに話しかけ続けた。
それ以来彼女は私の事を、他の先輩達の様に「お姉ちゃん」ではなく「睦月ちゃん」そう呼んでくるようになった。
私の身長が低いのもあって親近感が沸くのか、なんとなく、鳴上先輩の次くらいに懐かれている気がする。
「睦月ちゃん!今日ね、もう少ししたらラブリーン始まるよ!」
「ラブリーン・・・?」
「知らないの?魔女探偵・ラブリーン」
そう言いながらテレビのチャンネルを変える菜々子ちゃん。
ほどなくして、子供向けのアニメ『魔女探偵・ラブリーン』のオープニングが流れ始めた。