【ペルソナ4】 Shining one Day by day
第4章 【短編】Bad luck×××
それは、ある日のテレビの中での探索中だった。
探索と言っても、そこは一度攻略した場所だったので、
抜け道やちょっとした装備品のお宝がまだどこかにあるかもしれない。
それぞれが力を付ける目的も兼ねて、ダンジョンへ突入する。
しかし、思ったよりも敵が少なく、また、遭遇してもあっという間に敵を蹴散らしてしまい、
当初の予定よりも肩透かしを食らってしまう。
「なぁ、ここの敵、随分弱いな。俺達皆で団子になって歩く必要無いんじゃないのか?」
「あぁ、陽介の言う通りかもしれないな」
ふと足を止めた悠が俺を見る。
「じゃあさ、二つのチームに分けるって言うのはどうかな」
「お、それいいんじゃね?」
そこで俺たちは二手に分かれる事にした。
一緒になった俺のペアは睦月。
彼女の訓練、という名目でリーダーの悠が出した指示だった。
年下で、尚且つ女の子の睦月はペルソナ能力はあっても力はあまりない。
そこで、万が一敵に見つかっても素早さのある俺となら危険は少ないという判断だ。
「じゃ、頑張ろうぜ睦月」
「はい!よろしくお願いします!」
元気の良い返事に、俺の心が軽くなる。
この油断が後に俺と睦月に厄災をもたらす事になるとも知らずに。