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【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第12章 【短編】猫の嫉妬と番犬のしっぽ



堂島家の前の急な坂道を登りながら悠は思案をめぐらせていた。

最初は親友を少しからかうつもりだったのに、いつの間にか、いかにして陽介に邪魔されないように睦月に近づくかを。

間もなく着いた堂島家の前には、悠が手懐けた猫が数匹毛づくろいをしていた。

その中の一匹の喉に指を当て、さすってやると甘えたように猫はゴロゴロと喉を鳴らす。

その表情や仕草を見て、先程まで一緒だった睦月の事を思い出す。


「さぁ、どうやって番犬の目を掻い潜って手に入れようかな」


悠自身が執念深い猫そのものだという事に気が付いて思わず口の端が歪む。


彼方に沈んだ夕日は橙を空の端に残し、空の色相はじわじわと群青色に染まって行く

猫から手を離し立ち上がった悠はポケットから携帯電話を取り出し、睦月の番号を探し当てると通話ボタンを押した。




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