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【ペルソナ4】 Shining one Day by day

第7章 ノイズの交差点


睦月を抱っこしたまま、俺は広間へ小走りで進む。


大きなシャドウを倒し、またテレビの中に入れられた人を助けられたという達成感。

でも、それ以上に心を満たしているのは、睦月が意識を取り戻してくれた事。

目を覚ました睦月を置いて戦いに戻った後、それまでの様子を伝えた時に相棒は言ってくれた。


「花村が居なかったら、睦月は目を覚ましていなかったかもしれない」と。


本当にそうだったかは判断のしようがない。だけど。

今、大切な温もりは俺の腕の中で確かに生きている。

成り行き上ではあるけれど、睦月が林間学校以来、あの指輪を大切に持ち歩いてくれているのを知ってしまった。


それが意味するのは、素直に感じた「それ」で合ってるのか?


―俺が睦月を意識しだした理由―

助けられなかった小西先輩をどこか睦月に投影しているのかもしれない。

だけど、それでも「俺」は助けることが出来た。

今はこれで十分だ。


「先輩、あの」

「なんだ?」

「・・・恥ずかしいです」


悪いな。だけどお前の事助けた礼だと思って、もう少しこのままで居させてくれない?




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