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〖 IDOLiSH7 〗カラフルパレット

第8章 なんだか照れるね··· ( 逢坂 壮五 )


「雑誌の撮影···ですか?」

社長と万理さんに呼ばれて、僕と愛聖さんにファッション誌の仕事が来てるって聞かされた第一声。

万「創刊したばかりの雑誌でね···壮五くんと愛聖に撮影の話が来てるんだよ」

小「そうそう。なんでも、コンセプトは···恋人たちの一日、とか」

恋人たちの一日?

まぁ、雑誌の撮影ではあるし···疑似恋愛な撮影は出来るけど···

「同じ事務所の僕達でいいんでしょうか」

事務所だけじゃない。

寮だって一緒なのに、恋人たちの···とかいいんだろうか。

そういうのって、違う事務所のタレントやモデルが対談とかするから、読者も興味が湧くんじゃないんだろうかとも思うけど。

例えば、抱かれたい男で上位を占めてるTRIGGERの八乙女さんとか、十さんとか。

小「一応僕も内容を確認したけど、なかなか面白そうだと思ったよ?二人は仲もいいし、普段から一緒に過ごす時間が多いから難しい仕事ではないと思うけど?」

「はぁ···まぁ、そう言われるとそうなんですけど」

小「もしかして、どうして自分に?とか考えてる?」

さすが社長···鋭い。

「ちょっとだけ、ですけど。僕は愛聖さんみたいに雑誌モデルの経験とかないし、読者が憧れるような理想の恋人···なんて出来るのかな、と」

たどたどしく言えば、社長がそんな僕を見て笑いだした。

小「今回の人選はね、ピッタリなんじゃないかな?憧れの恋人とかだったら、もしかしたらTRIGGERのメンバーとか、Re:valeのどっちかとか、それこそアイドリッシュセブンで言えばナギくんとか。だけどね、今回のは憧れや理想とかじゃなくて、読者層のリアルな感じが出したいからっていう先方のご指名なんだ」

「リアル、ですか?」

万「そう!変な言い方になっちゃうけど、壮五くんと愛聖の組み合わせってさ、こう···身近に居そうなカップル、みたいな?だからきっと、作られた感じがしない、自然な撮影が出来るんじゃないかな?」

それなら僕より適役が···と言いかけて、口を閉ざす。

そこまでいろいろ考えて僕を指名してくれたなら、やりがいはあると思ったから。

「分かりました、お受けしますと伝えて下さい」
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