第32章 閉幕
──そっか。
──このクラスに、私の居場所はあるんだ。
「…友達に、なってくれる?」
「「「「「トーゼン!!!」」」」」
うわぁぁ、と子供のような泣き声が出た。
ずっと、同級生と友達になりたかった。
ずっと、クラスに居場所が欲しかった。
ずっと、全て打ち明けてしまいたかった。
隠し事をするのが、嫌だった。
冷たい人間を演じるのが、嫌で嫌で。
友達が欲しかった。
自分のことを恐れない、個性関係なく、一緒にいられる人が。
相澤が優しく流衣の頭を、また、撫でた。
「国からようやく承認が下りたから、これからはヒーロー業と学業とを両立しながらになる。
……………………仲良く、してやってくれ」