第26章 少女はヒーロー
安心すると同時に、しかし相澤からは何も聞いていない。
いつもなら客人が来る時には事前に知らされているから、さすがに驚く。
「なんでいるの?消太は?」
「オイオイ、さすがにその反応はちーっとばかし傷つくぜ?
俺はこう見えてナイーヴだか」
「消太はどこ?」
遮ると、マイクは大げさに落ち込む様子を見せた。
「シヴィーな…お前のその反応、あいつにそっくりになってきたぜ……
………スマホでネットニュースでも見とけ…
会見が始まるぞ」
この家にはテレビを置いていない。
それは相澤の主義でもあり、流衣も必要ないだろうと思っての事だったのだが。
じわり、嫌な汗が滲んだ。