第13章 備えろ体育祭
むくっと流衣は目を覚まし、上体を起こした。
授業も基本は寝ているため、体が固まってしまっている。
首や肩を回しつつ、解していると廊下からのざわめきが耳に届いた。
──……?何?
揉め事だろうか。
ぎゃあぎゃあ言ってくる廊下の他クラス生徒たちに、爆豪が一言、
「上に上がりゃ、関係ねえ」
とだけ言って黙らせた。
「ねえ、これどういう状況なの?上って何?」
振り向いて轟に訊くと、ああ、と軽く説明してくれた。
どうやら体育祭の結果次第ではヒーロー科編入の検討もしてもらえるらしく、普通科から宣戦布告を受けたらしい。