Dr.Heart Stealear [ONE PIECE]
第6章 パンクハザード
「麦わら屋!!!」
「トラ男‼ケムリン〜〜‼そっちにいたのか。」
トロッコを運び出しようやく脱出する準備が整ったと思ったら…
「イヤでもそういう計画だ‼もし逃げられたらどうしてくれる!!!」
「いーじゃん別にあんなの。」
「気分で作戦を変えんじゃねェよ‼お前を信用するんじゃなかった‼さっさと追うぞ!!!」
今日のローさんはかなり機嫌が悪いみたいです。
…今のは全部ルフィさんが悪いんだけど。
「ロー落ち着いてください。あそこから飛ばしたんならしばらくは動けないと思うし…」
苦し紛れのフォローしかできない…。
だって、ここで失敗したら今までの苦労は全て水の泡。ここまできたらもう失敗は許されない。
「もちろん、今までローが大変な思いしてきて今日ここまできたのは知ってます。だから大丈夫!頼りないけど私がずっとついてますから。船に戻ったら仲間が皆待ってますよ‼」
「……そうだな。すまなかった。」
軽く口角をあげ微笑んでくる。私はこの笑顔が結構好きだ。
「よし。じゃあ、仕切ってくれないと事が進みませんよキャプテン‼」
「あぁ。」
私の頭に手を乗せ、この場にいる全員に声をかける。
かっこいいな…なんて今更思う。
「ね?スモーカーさん。かっこいいでしょ、うちのキャプテン。」
「…性格がよけりゃな。」
フーッと葉巻の煙を吐き出すスモーカーさん。
確かに性格が良いか悪いかで言ったら、良くはないかもしれない。
全員がトロッコに乗り込んだか確認をする。
かなりの人数が乗ったなぁ…。
でもまだ全員は乗り込めていなかった。
「"麦わら屋の一味"‼何してる全員急いで乗れ!!!」
またローが怒鳴ってる…いや、これは遠いからただ大声を出してるだけだ。そうしておこう。
「何言ってんだ!!!まだ仲間が来てねェ!!!」
本当、仲間思いの海賊だ。
うちのキャプテンは少し歪んだ愛情表現でクルーを引っ張ってるからな…。それはそれで好きなんだけど。
「ガス…大丈夫ですかね…?」
「おれの部下もまだ中だ。」
スモーカーさんの顔が少し険しさを増した。
早くしないと…