Dr.Heart Stealear [ONE PIECE]
第6章 パンクハザード
「戻りましたー…」
「何かあったか?」
「いえ、特には何も。」
ローの問いに首を振って答える。
「そうか。…その服は?」
「モネがここの気候は厳しいからって言ってくれました。」
「懐かれたようだな。」
「…そんな事ないと思いますよ?」
懐いているのは私のほうだ…
そんな事言えず、服の整理をする。
ローは相変わらず医学書でも読んでいるのだろう。
「……整理が終わったらこの研究所の中、見に行くか?」
「はい!」
ローも少し退屈していたようで、数枚ページを繰ってすぐに閉じた。
「整理終わりました!」
「行くか。」
自然にローが私の手を繋ぐ。
「最初は適当でいいな。」
「はい。」
広いところを細かく調べるのは難しいが適当でいいのか、と思ったが何か策があるのだろう。
「どうするかは決まってるんですか?」
「いや、まだ正確には殆ど決めてない。」
「そ、そうですか…。」
…否。
この人はかなり気まぐれで動くらしい。
「まぁ、お前がおれと居てくれればいい。」
でも、こうやって嬉しい言葉をくれる。
「ずっと居ますよ。」
「クク…プロポーズか?」
「なっ…!ち、違います!そういう意味じゃないです!」
「安心しろ。前向きに考えておく。」
「だからぁ…!」
嬉しいような、悔しいような…
さっきの通り、本当に適当に周るだけになった。
時間も丁度いい頃だったからそのまま昼食を食べに戻り、ローはシーザーに呼ばれ、モネの言っていた元囚人達の状態を見に行った。
その間に私がする事は研究所内の地図作り。
「よし…!」
さっき通った道を同じように歩き回り一部屋ずつ紙に場所を書き込んでいき、作業は約4時間。
部屋に戻ったがローが帰ってきたのはその1時間後。
後ろから抱きしめてきたあたりから、かなり疲れたみたいだった。