Dr.Heart Stealear [ONE PIECE]
第5章 ハート
ガラにもなく下を向いて考える。
「キャプテン…」
「っ!あぁ…」
いきなり名前を呼ばれハッと顔をあげる。
「キャプテンは、私のこと…ただのクルーとしてみていますか?それとも、ひとりの女としてみていますか?」
おれに問いかけた目は真っ直ぐで、でも何処か不安気で…
「…教えてください。」
「おれは……お前を、女としてみてる。」
なまえの目が揺らぐ。
驚き、戸惑い…そんなとこだろう。
「なまえが好きだ。さっきとは違う。おれの女になれ。」
おれの女になるか?じゃなく、なれ…命令形だと言うことに気づいているのか、否か…
「ーっ…喜んで!!」
今まで以上の笑顔で言葉を放ったなまえ。
やっと手に入った。
計画は大幅に変わったが、手に入ればそんな事どうでもいい。
「ふっ…いい返事だ。なまえ…」
「ふふっ…だって、嬉しくて…!」
「なまえ、目つぶれ。」
「え?はい…」
こんな雰囲気、他のヤツなら見当はつくはずだが、なまえだからしょうがない。
頬に手を添え、顔を近づける。
初めて、自分からしようとしたキス。
残り数cm…
バンッ!
「なまえ!すまん!目を離した隙に…!!ぁ…」
もう少し…の所でシャチの妨害。
シャチと目が合ったからなまえから離れた。
「シャチ…部屋に入る前はノックしろと、何回も言ったはずだが…」
「すっ…す、すみませんでしたぁぁぁぁ!!」
来た時と同じようにドアを激しく閉めて部屋を出て行くシャチ。
なまえはポカンとしてる。
「あ、キャプテン!」
「ん?……!!」
「ふふ、好きな人としなさいってグロリオーサが言ってたから…嫌でしたか?」
「…っクク…嫌なわけないだろ?」
なまえがしたのは頬にキス。という可愛らしいもの。
どうやら、やはりなまえの方が一枚上手だったらしい。
口へのキスはまた今度。
その後のシャチ。withペンギン
「やっとなまえと船長がくっついたよ!」
「本当か!?何で知ってんだ!?」
「あ…。船長がなまえにキスしようとしてるとこに乱入してしまいまして…。」
「馬鹿野郎!!せっかくなのに!!…おい。船長からキスって、今までなかったよな?」
「あぁ…」
「「船長にもやっと澄み渡った春が来た…!!」」