休載P4A 【 My happy definition】
第5章 乙女騎士と籠の姫(アニメの3話4話)
「おかえりなさーい」
「悠くんおかえり」
夕方過ぎに帰ってきた。今日も3人で晩御飯。いつもなら2人だったけれど、やっぱり全然違う。人が多いのはいいことだ。
「そうだ!おちゃめさんー!!」
「ええ??」
何のことかわからず、不思議そうな顔をしてこっちを見てくるので、思わず笑ってしまった。
「ルナさんまで」
「ごめんごめん、今日なんか補導されたって聞いて」
「えっ、もしかして叔父さんから」
「いや、違う人からなんだけどね。悠くん、思っていたよりやんちゃしてるんだなって」
「おちゃめさん!!」
「なるほど」
菜々子も少しづつ慣れてきているようで、よかった。なかなか、新しい人が同じ家に増えるというのは難しいと思う。
「なんで、お姉ちゃんなのに、ルナさんなの?」
「ん?」
「おねえちゃんだから、おねえさん??」
「ああ、私の名前?」
「そう、お姉ちゃんは悠くんって言ってるのに、なんかおかしー」
「少し聞きなれないもんね」
「じゃあ、ルナちゃん?」
「ぶっ」
不意打ちだった。飲み物を口に含んでなくてよかった。
「陽介くんは慣れたけど、なんだか悠くんだと違和感がすごい」
「えー、ちゃんのほうがかわいいよ?」
「言葉はね」
「ルナさん」
「私は、こっちの方がまだいいなぁ。ちゃん付けだと、なんだかまともに顔見れないもん」
「なるほど」
悠くんは何に納得したのかよくわからないが、とりあえず呼び方はそのままになった。なんだか恥ずかしい。とても恥ずかしい。
夜に、千枝からまたメールが入っていた。
”雪子のことは、任せて!!”
雪子の居場所に千枝は心当たりがあるみたい。お父さんもいるし、絶対に雪子は大丈夫。
言い聞かせるようにそのまま眠いについた。