第1章 ky
多少強引に手を引こうとすると
グイッ
「!」
握られた手を彼のコートのポケットにスッと持っていかれる。
「なっ…にしてっ…!!」
思わぬキヨくんの行動に恥ずかしさで顔を真っ赤にして言う。
キ「あったかいっしょ?…てか顔真っ赤wwタコかよっw」
「だって!!…じゃあ、こんな事しないでよっっ!」
言いながら無理矢理キヨくんのポケットから手を引き抜こうとすると、更にギュッと強く握られ
キ「ダメ。もう少しこのまま。あいつら行っちゃったし、いいでしょ」
そう言うキヨくんの顔は見たことないくらい真剣で…
「っ……うん…」
と言うしかなくて…。
そんな事されたら勘違いしてしまう…ずるい。
手を繋いでポケットに忍ばせた近い距離のまま二人並んで歩いたまだまだ寒い夜。
Fin