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その先立ち入り禁止!【R18】

第3章 構って欲しいだけ


郁翔side

「蓮様、良いご友人を持たれましたね。」

「……お前さ、何か今日いつもと違うよな。」

「そうですか?」

「怒ってるっていうか……まぁ、いつも真顔だからな。俺の気のせいならいいけど。」

「……蓮様の勘違いかと……いつも通りですよ。」

「そう。」

自分自身、いつも通りに接しているつもりだった。
今思えば少しイライラしてたかもしれない。
妬いてる?

それは無いはず。

「賢人良い奴だろ?」

「そう……ですね。」

蓮様はずっと親友である賢人様の話をしている。
俺の事はまるで存在していないかのように感じる。

親友が出来たのは嬉しいけど……俺との会話が減った。

もっと話したい。
近くにいたい。

その思いは『執事として』ではないのは自分でも分かっていた。

「?郁翔……具合でも悪いのか?」

「……い、いえ……」

「……今日はもう休め。後は自分でできる。」

蓮様の腕を慌てて掴み、動きを止めた。

「な、なんだよ……////」

もっと一緒にいたい。
声を聴いていたい。

「わ、私は執事です……蓮様がお眠りになるまで休むわけには……」

「俺の命令だからいいんだよ。ほら、さっさと部屋に戻れ。いった……!」

手に力が入る。

「蓮様……お願いします……」

「わ、分かった!分かったから放せ!腕いてぇから!」

「っ!申し訳ありません!」

「ったく……やっぱ変だぞ……」

分かっている……
嫉妬してるんだ。
親友の賢人様に対して……
それを認めてしまったら……蓮様に恋をしていることを認めることになる。

蓮様の近くには居られなくなる……



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