第13章 2度目の初めまして
『生きる意味なんて誰にも分かりません。私も分かりません。けど理由が必要なら…祈織さんの為に生きてください。誰かの為でもいいです。生きて…ください…。私は絵麻さんの為に生きてきました…。けれどもう絵麻さんは私を必要としてません。祈織さんは違います。必要としている家族が、キョーダイがいます。それではダメなんですか?』
祈織「僕は…とても弱いから…立ち止まってしまうかもしれないよ?」
『…ねぇ祈織さん…?誰しも葛藤しながら生きてます。きっと要さんも…私には無いものが祈織さんにはあるんです。立ち止まって後ろを向いたっていいじゃないですか。生きる理由が無いなら見つければいい。彼女は祈織さんの中で生きてるんですから』
そう言ったちゃんは僕の胸を触る
『彼女を覚えているのは祈織さん…貴方だけです』
幼児退行しているとは思えないほどちゃんは真っ直ぐに僕を見る