第13章 2度目の初めまして
1歩引いて見守る月
祈織「ねぇ…ちゃん」
『はい』
祈織「君は月みたいだね」
『月…?』
祈織「いつも僕たち…キョーダイを優しく見守っててくれた。絵麻ちゃんがちゃんの太陽なら、ちゃんは月だよ」
僕の言葉を静かに聞いたちゃんは俯いた
『私思うんですよ…。狂えばカリスマ、吠えれば天才、死んだら神様、何もしなけりゃ生き仏…人が飛んだら、天使って』
私は天使になり損ねましたけどとちゃんは微笑む
『ねぇ…祈織さん…もし、そんなに嫌なら飛んでみますか?』
そう言うと僕に手を差し出すちゃん