第1章 太陽が輝く理由
弾むように進んでいたみんなの足が止まります。
「なんでって?」
テラレスはシーエの茶色い顔を覗き込みます。
「月は世界を壊すような事をしたわけだけど、その理由は何なのかなって。」
シーエは眉間に皺を寄せて考え込みます。
「こんなに平和な世界なのに、なんでそんな事をする必要があったんだ?」
「そういえば・・・。」
テラレスも一緒になって考え込みます。
例えば太陽様が横暴な行為をしていたなら分かる。でも太陽様はそんな方じゃなかった。そんな改革をする必要なんて無かったはずだ。
こんなに平和な世界だったら、文句なんて1つも出ないだろうに。
自然のサイクルを崩してまで成し遂げたかった「月の目的」は、一体何なんだろう?