第1章 太陽が輝く理由
太陽様がああなって鳥達が困っているのは、あたし達と同じで光を浴びられないからだと思っていた。
もちろんそれも1つあるんだろうけれど。
私達が絶滅すると、私達だけじゃない、自然全体が困ってしまうんだ。
鳥達と手を組むのは今回限りかと思っていたけれど、違った。
今までもこれからも、私達は鳥達と関わり合って生きていく。
鳥だけじゃない。
蜜を吸って行く蜂とか、土を耕してくれるミミズとか、時々葉っぱを食べに来る兎とか。
雨を降らしてくれる雲とか、種を飛ばしてくれる風とか。
自然は全て上手く出来ていて、どれも欠けちゃいけないんだ。
そしてその頂点に立っている太陽様。
それを奪った、月。
月がやった罪は重い。
あたし達の使命は同じだけ大きい。
出来るはずだ、きっと。
だって自然が崩れてしまったら、全てが崩れてしまうから。
月だって絶対、分かってくれる。