真選組に入った現代少女はとりあえず刀握りしめて戦うか【銀魂】
第9章 鬼兵隊
名無し「だって…」
私は途中から涙を流れるのを止めることができなくなっていた。
高杉「初めてアンタを路地裏で見た時、目が先生にそっくりで驚いたもんだ。その時に勝手にアンタと先生を重ねちまってた」
高杉は煙管をふかして遠くをぼやっと見ている。
高杉「でもやっぱり似てねぇ。アンタはアンタだった。悪かったな無理やり連れてきて」
私は無造作に置かれていた包帯を手に取って高杉に近づき頭に巻き始める。
高杉「何してんだ…」
名無し「吉田松陽先生のように高杉を導いたりは出来ない。
銀ちゃんや桂みたいに一緒に戦ったりも出来ない。
だけど、高杉を闇にいて苦しんでるなら私が癒してあげたい。
私にはそれくらいしか出来ないと思うから…はい、巻けた!」
包帯を巻き終えて高杉を見る。
少し驚いた顔をしていた。
名無し「何固まってんのよ。それでも鬼兵隊総督かって…」
ギュッ――――――
名無し「えっ…!?」
何故か知らないけど高杉に抱きしめられてる!?
高杉の心臓の音が大きく聞こえる。
名無し「ねぇ、高杉…?」
高杉「気にするな…」
あの冷たい目とは裏腹に高杉の体は熱を帯びていて暖かい
。
私は高杉の腕の中で眠りに落ちてしまった。