真選組に入った現代少女はとりあえず刀握りしめて戦うか【銀魂】
第23章 真選組の新隊士
秋夜は仕事を覚えるのが早くてあっという間に他の隊士に劣らないくらいまでになった。
初めは刀を持つだけで精一杯だったのにこの一週間で見違えるほど剣術も身についた。
土方さんまでもその期間の早さに驚いていた。
ただ一つ欠点なのは…
秋夜「あれぇ、報告書のここって何書いたらええんやっけ?」
名無し「そこはその担当事案についての詳細ね。何をどうしたとか詳しく」
秋夜「せやせや!ありがとぉ」
名無し「もぅ、そこ質問されたの3回目だって」
秋夜「ごめんごめん、どうも覚えられへんみたいで」
ははっと笑う秋夜に小さくため息をつく。
唯一、書類仕事はてんでだめだったのだ。
どうしてこうも真選組の隊士はデスクワークが苦手なのだろうか…。
ススっ―――――――――
総悟「名無しー近藤さんが呼んでらァ。何でィ、また2人で仕事ですかィ」
障子にもたれながら総悟は呆れた顔をした。
名無し「あ、わかった。すぐ行くー」
そんな表情をよそに私は立ち上がった。
名無し「秋夜、ちょっと行ってくるからそれ書いといて。戻ったらチェックするから」
そう言い残して私は部屋を出た。
総悟「………」
べしっ――――――
総悟の横を通り過ぎる瞬間にいきなりおでこを叩かれた。
名無し「えっ!何すんの総悟!」
総悟「………別に、そこにあほ面があったから思わず手が出てしまいやした」
はいはい、いつものおふざけですか…。
名無し「あほ面ってなによー」
私はおでこをおさえながら廊下を足早に歩いた。