• テキストサイズ

歳下の上司[進撃の巨人 リヴァイ長編R18]

第2章 逢瀬



名前が目を開けると、真っ白な天井が目に飛び込んだ。
暫くぼうっと考えて、やってしまったことを思い出し、自責の念に駆られながらお腹を撫でた。


「…走ることすら、ままならないのか…」


調査兵団を辞めた日から、情緒不安定になってしまうことが増えた。
思い通りにならない体と、リヴァイのお陰で生き永らえた命。

昔から良いことなんてなかった名前にとって、リヴァイの存在は大きすぎて怖かった。
いつか失うのではないかと、リヴァイを求めることを拒否している。
それでも、自分の気持ちには気づいていた。
そんな気持ちに嘘をつく度、リヴァイに冷たく当たってしまう。心が不安定になってしまう。

悔しくて、涙が出る。



「…名前…?!」



ふと聞こえた驚くような声に、反応はしたが振り向こうとはしなかった。

駆け寄る音が聞こえる。



「名前?!…目を………心配、かけんな」



心底ホッとしたような声に、名前は「ごめん」と呟いた



「…名前、お前が俺をどう思ってるかは知らねぇし、興味もねぇが…俺は、お前を諦めるつもりはねぇ」


ちらりとリヴァイを見れば、辛そうな顔で自分を見下ろしていた。



「だから、お前が振り向いてくれるまで死ぬつもりもねぇし…お前から継いだ兵士長も、やり遂げてみせる。だから…頼む、もう、危険なことはしないでくれ…」


…大切だからだ。



そう、リヴァイは呟いた。


/ 9ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp