第7章 「流星モラトリアム」
「ねぇ…本当なのー?」
「えぇ、この道を通ったすぐ先に見えてきます。」
ミツル君は、僕達の都市に似ている廃墟らしきものを見つけたと皆にそう言うと伝えた。
「探検みたいでワクワクするなぁ…!」
「でも、暗くて少し気味が悪いねぇ…」
「別に無理して着いて来なくても良かったんですよ。」
「なんだよ、ココロちゃんに向かってその言い方!!」
「少なくとも、この先の保証は出来ないので。」
ミツル君は言い方で悪くしてしまう印象ではあるが、
彼女の事を思って言ったと考えれば彼は優しい性格の持ち主だと分かる。
「パートナー以上の何かがあるのか…」
「えっ?」
「いや、お前達見てると不思議なんだよ。
キスとか人に対して好きだと言ったり……
それってどういう事なんだろうな」
「…俺にもよく分からないんだ。」
「ドキドキか…俺はさ、
ゼロと一緒に居て楽しいけど時折辛くもあるな。
イチゴとは居ても楽しい、で済むんだけど…
俺はヒロ達とは違うのかもな。」
「………。」
「……イチゴ?」
「ほぇっ?」
「…どうしたの、顔赤いけど。」
「そ、そう…?」
「……もしかして、さっきの話」
私がそう言いかけると、イチゴは話を逸らすように廃墟どうなってるのかな!!と言った。
「見えてきました。」
ミツル君が指を指した先には、
ボロボロになった廃墟が沢山立ち並んでいた_____________