第5章 「キミの棘、ボクのシルシ」
そして宿舎に戻り、
皆が寝てる中私は1人外に居た。
「……(いよいよ明日ヒロがストレリチアに乗るのが3回目になる)」
「何してるんだ、ゼロ」
ボーッとヒロの事を考えていると、
ゴローがいつの間にか横に立っていた。
「ちょっと…明日の事考えちゃって。」
「俺も同じ事を考えてた。
………ゼロ、お前はヒロの_________」
ゴローが途中まで言うと、
イチゴとゼロツーが森の奥に行く姿が見えた
「……アイツら」
「…追ってみよう、ゴロー」
「おい、待てって!」
ゴローが2人の跡を追うと、
イチゴがゼロツーに明日の共同戦線について話していた。
「…ヒロに無理させないで。」
「僕と乗りたいって言ってきたのはダーリンなんだけど」
「分かってる…だからせめて、
ヒロの負担になる事をさせないであげて。」
「……譲って欲しいの?
でも君、ダーリンと1度試して駄目だったよね」
「わ、私の事はいいでしょう!!」
「だったらそっちも口出さないでよ。」
イチゴはヒロの事を本当に心配している事は
知っていたし、私もその気持ちは良く分かる
「っ…ヒロの事、利用するつもり?」
「ダーリンは僕の物だ。」
「…死んじゃうかもしれないんだよ?」
「そうだよ、死んだらそれまでさ。」
イチゴはその言葉にムカついたのか、
ゼロツーの頬を思いっきり打った。
「……人でなし、あんたはやっぱり
_____________人間じゃない!!」
「………人間、人間だって?
じゃあさ聞くけど____________君達の言う人間って何それ。」
ゼロツーは先程の姿とは違い、
瞳を真っ赤に染めてイチゴにそう質問をした
「……ゴロー、先に宿舎に戻ろう。
もうすぐ雨が降るからイチゴにタオルとか準備しないと」
「あ、……あぁ。」
私達は会話をせず、
黙ったまま宿舎に戻った__________