第1章 クリスマス(鰤市)
「琢磨が喜んでおるのならわしも嬉しいぞ。ちと苦しいが喜助の言う通りりぼんというものをつけて良かったのぅ」
「浦原グッジョーブ!」
親指を突き上げて浦原を褒め称える琢磨に、一護は恨みがましい視線を送った。
「さてさてそれでは!カンパァーーーイ!」
「カンパーーーイ!」
楽しそうな琢磨が見れて嬉しい。嬉しいが、周りにいるやつらが気に食わない・・・
なんで・・・なんで・・・
「なんでお前ら陽気に乾杯なんかしてんだよ!!」
(特にそこ!!!白哉!!お前だお前!!お前一番意味わかんねぇ!!仕事はどうした!!つか恋次もだ!てめぇもそんなとこにチョコンと座ってんじゃねぇ!!似合わねぇんだよ!!)
そう、一護の目の前には、わざわざ尸魂界からやってきた白哉、恋次、ルキアがいた。
どうやら琢磨に会いたいがために、一番隊隊長を半ば脅して現世にやってきたようだ。
「ケッてめぇだけに美味しい思いはさせねぇぜ?(ボソッ)」
「んだと恋次ぃ・・・」
「はい、ストーーーップ!喧嘩しないの!今日は楽しい楽しいクリスマス!」
琢磨の仲裁でこれから起ころうとしていた破壊活動(爆)は未然に防がれた。
(流石琢磨サンっスねぇ・・・)
店を壊されることのなくなった喜助が内心ほっとしている隣では、白哉と夜一がにらみ合っていた。
「・・・兄はなぜ猫なのだ」
「わしの勝手じゃろう」
「・・・・・」
「・・・何が言いたいのじゃ」
「・・・・・」
「・・・おぬし、わしが羨ましいのじゃな?」
「・・・・・」
「琢磨の腕に抱かれ、琢磨の膝で過ごせるわしが、おぬしは羨ましいのじゃ」
「っ」
「図星じゃな。・・・・朽木の当主殿はまだまだ若いのぅ」
「(ふんっ)・・・猫の姿では琢磨を抱くことは出来ぬであろう。私はそれが出来る。」
「苦しいのぅ・・・わしは無償の愛で愛でられるのじゃ。琢磨からすすんでわしをな。」
「!!」
「自分から愛でようと思えば誰にでもできるのじゃ。ここで一番大きなことは・・・琢磨がすすんで!ということなのじゃ!!!」
どうじゃ!!まいったじゃろう!!