第1章 クリスマス(鰤市)
家族と過ごすというチャドと途中で別れ、二人は浦原商店へとやってきた。
「いらっしゃーーい!琢磨サン!」
「・・・・・(俺もいるっつーんだよ)」
あからさまに琢磨だけを歓迎する浦原に、一護が不機嫌に言葉を返した。
「アラアラ、どーもすいませんねぇ~黒崎さんもいらっしゃいませぇー・・・あたしもそろそろ年なんデスかねぇ」
気づきませんでシタよぉあははーなんて笑っている浦原に、一護の眉間の皺が増えた。
(ったく・・・ふっ二人きりのクリスマスがっ!)
なかなかに乙女思考な一護だった。
ドンチャンドンチャン・・・
本日の浦原商店はずいぶんにぎやかだった。
クリスマスソングなどという洒落たものはないのだが・・・・
「夜一ぃーー!!!超可愛い!!!」
ヒューヒュー!
琢磨はご満悦だった。
その腕には黒猫姿の夜一が抱きしめられていた。
真っ赤なリボンつき・・・で。