第1章 クリスマス(鰤市)
女の買い物ほどではないが、琢磨も買い物には時間をかけるほうだ。
できるだけ安くて良いものを!
それがモットーだから。
しかし今日はいつもと違うようだ。「どれが誰に合うか」で決めている。
そしてそれはかなりの速度で決まっていく。・・・もしや
「琢磨、お前前からプレゼントなんにするか決めてただろ?」
「ん?あはvわかった?」
キョトンとした後、なんとも言えない恥ずかしそうな顔で頬を染めた。
「だってさ、俺って買い物に時間かかるだろ?プレゼントなんだしさ、きっといつも異常に時間がかかる。もしかしたら1日じゃ決められないかもしれない。だからさ、前々からあたりはつけてたんだ。当日は買うだけにしたくて!・・・・せっかくの一護と買い物だし、プレゼントに悩んで終わりなんて・・・嫌だしさ・・・」
にっこりと笑う琢磨に、一護は真っ赤になった。
(だぁああああ!!だからなんでこいつはこんなに可愛いんだ!!!)
「じゃ、買って来るね!」
茹蛸ほどに赤面した一護は琢磨に悶え・・・「ん?」
とある商品に目がとまった・・・。
「おまたせ!」
「おう。半分寄越せ。」
でかい紙袋が4つ。琢磨の腕に重そうにぶらさがっていた。
「ん、ありがと。」
「んで?どこに集合なんだ?」
「俺の家。そろそろ皆集まってくるんじゃないかな?」
「じゃ、急ぐか」
「おー!」