第8章 真選組女中生活 14日目
「そのちゃん、すま「やだぁ。皆さん偶然ですね。夜にこんなところいるなんて、ひょっとして皆さんも肝試しに来たんですか?」
きまりが悪くなった近藤は少女に謝罪を入れようとするが少女はそれを遮るように偶然を装う。
「…いや、偶然なんかじゃねーよ。お前が気になって俺たちは全員をつけてた。」
少女の偶然を否定する坂田。その言葉を聞くと少女は笑顔を作った。それも中身のない空虚な笑顔を。
「えーっ。だったらさっきのはなしきいてたんですね?すごくないですか?いまどきいせかいにとばされるなんてしんじられます?どんなえすえふしょうせつかってかんじですよね。いまさらそんなのはやるわけないのに。というかないようがありきたりすぎて、もうなんばんせんじっていうか、もうはやらないって「もういいネ。」かぐらさん?」
(えーっ。だったらさっきの話し聞いてたんですよね?凄くないですか?今時異世界に飛ばされるなんて信じられます?どんなSF小説かって感じですよね。今更そんなの流行る訳無いなのに。というかありきたり過ぎて、もう何番煎じっていうか、もう流行らないって)「もういいネ」神楽さん?)
頭が混乱している少女は意味もなく言葉を並べていく。一見笑顔であるのに、その瞳には何も映しておらず、どことなく不気味である。
そんな少女をいたたまれなく思い神楽は抱きしめた。
「…無理しなくていいネ。」
「かぐらさん?わたしむりしてませんよ?」
(神楽さん?私無理してませんよ?)
「いー加減その面と話し方やめろ。読みにくいんだよ!」
「ぎ、銀さん。そこ突っ込むとこ違いますよ。」