第8章 真選組女中生活 14日目
口裂け女が消えておよそ5分くらい経ったであろうか。突然少女の前に姿を現わす。
その様子に一行は驚き、坂田と土方は声が出そうになるのだが、口を塞がれていたのであまり大きな声にはならずに済んだ。
「くーちゃんありがとう。これジャスミン茶。よければどうぞ。」
「ありがとね。さすが気がきくー。」
口裂け女は少女からもらったお茶を一気に飲み干すと少女に改めて向き直った。
「単刀直入に言うけど、先に聞いておくわ。今精神的に安定してる?どんなことを聞いても錯乱しない?」
「大丈夫だよ。飛ばされている時点である程度の覚悟はしているから。」
「…そう。なら最後まで聞きなさい。が決めたこと。ワタシは責任なんてとらないからね。あと、説明し終わるまで質問も一切受け付けない。約束できる?」
「わかった。」
口裂け女と少女は互いの目を見つめ合う。全くそらすそぶりもない。少女の真剣な返事を聞き口裂け女は一泊あいだを置くと淡々と話し始めた。