第1章 ここは夢?それとも異世界?
もうやだ、なんなのこれ
どうして、私こんな変なのに追いかけられてるわけ?
時は20ーー年6月18日、1人の少女が得体の知れないものから逃げている
確かに、私霊感とかある方だけどさ、
そこまで強くも無いし、今までだってこんな風に追いかけられたことないし。
ていうか、あれに捕まったらどうなるわけ?なんか、ウニョウニョしてて、気味わるいし、それに、学校から帰ってる途中なのに人ひとりもいないし、
だれか、助けてよ
少女が不思議に思うのも無理はない。本当に誰もいないのである。平日の午後6時を回る少し前の時間である。本来であれば、会社帰りのサラリーマンや買い物を済ませた主婦、遊びから帰る子供たち、また、少女のように学校から帰る生徒もいるのである。それなのに、ここが大通りも小道もネズミ一匹もいないのである。
さっきからずっと、10分くらい、かな、走ってるけど、いい加減、体力の限界、一旦どこかで休みたい…
とりあえず、あの、隙間に入って、確か、あそこの奥に建物の裏口があったはず…
少女が記憶を辿り後ろから追いかけてくるものを撒くための策を練らながら走っていると、彼女の記憶通りの建物と裏口がある
ギィィ
…え?どうゆうこと?なんで…
「なんで、床が抜けてるのーーーー????」
待って待って待って!意味わからなさすぎる!なんで、今、私、空から落ちてるの?さっき普通に地上だったじゃん!
あ、でも、さっきのわけわかんない物体に追いかけられたり、だれもいないのは普通じゃないか。だとしてもさ、
「なんで、空から落ちなきゃなんないのーーー!!!」
「いやーーーー!!」
あ、どうしよう、建物の屋根が見えてきた…もう、どうしようもないか…もういいや…
そこで少女は意識を手放した…