第1章 ここは夢?それとも異世界?
この女、さっきの土方さんは顔をじっと見て、ワタワタしたと思ったら、いきなり前見て無表情になって、落ち着いてんのか、落ち着きないのか、わかりにくいやつだねぃ。…そういや、こいつ、武田とか、いったよな?ほんとに天人じゃ無けりゃ、一体なっだってゆうんだろかぃ。嘘ついてるようには見えなかったが、変な物体に追いかけられて、気づいたら空から落っこちてた、なんて。まあ、でも空から落ちてたのは、ほんとだがねぃ。
「あ、もしもし、近藤さん、…ああ、ちょっとな、……」
土方さんは近藤さんにこの事どうやって説明するかなんでしょうなぁ。ていうか、こいつのこと、どう考えてるんだか…まあ、信じてるやうにはみえねぇが、かといってもなぁ、俺も土方さんも、今まで何人も自供させたことあるから、なんとなくわかるけど。今のところ、こいつが騙してるようには見えねぇし、それに、そんな器量かあるようにもみえねぇし、
よく見たらこいつ、まだ、ガキだよなぁ。あのクソチャイナと同じくらいか?いや、もう少し上か?ガキにしちゃー、かなり落ち着いてるような気もするし、さっきも泣いたと思ったらすぐに泣き止んで。泣いても解決しないのがわかってるくらいには精神的には大人なんだろうが。だとすると、俺と同じくらいの可能性も無くなねぇな。
…もし、こいつがほんとに訳もわからず空から落ちてきたとしたら、…
いや、考えるのはよそうかねぃ。
そんなことは、近藤さんや土方さんにおしつけりゃー、いいこった。