第5章 Good point? Bad point?

思いもよらぬダメ出しに口がポカンと開く。

「な、な、…。」

「そうですね…やはり髪の毛…髪型もそれらしくしないといけないかと。」

「い、いやぁ…でも、髪色を赤色とか金髪とかピンクとか…難しくないですか？」

「…ウィッグ付けないんですか？」

「…あ。」

柊はその時足りない部分が分かった。

「ウィッグの存在忘れてたー！！！」

「馬鹿ですか、貴方は。」

クス、と笑ってデコピンをしてきた。
意外な行動に彼女は驚いて困惑した。

「ちょっと！な、なにするんですか？！」

「私、揉め事は嫌いなので失礼しますね。」

笑いながら、その場を去っていくフラダリ。

「…な、な、…うーん…あの人もあの人で…意外と怖い人なのかもなぁ。」

そもそも悪の組織のボスの時点でいい人では無いはず。

あれ？と考えながらも弾かれた自分のおでこを優しく撫でた柊だった。