第3章 Earth + Sea = Dangerous?

真剣そうに、でも何処か悲しそうな表情で呟く彼女。

「え、どうした？いきなりシュンとして…。」

「陸と海ってどうしても共存出来ないんですか？」

「そ、それは…」

「私、今日、アカギさんから世界の始まりについて問われたんです。」

「アカギに…あいつ、その質問は初対面に必ず聞くよなぁ…。」

「で、私、それの問いに答えた後も、陸と海の関係について少し考えたんです。」

そう、アカギから質問されたあの後、彼女はマツブサとアオギリの野望について思考をしていた。

「海も陸もバランスが大事。」

それが結論だった。

「お前の言いたいことはよく分かるけどなぁ…ポケモンにとって大切なのはやっぱり海だと俺は思うのよ。海を広げないとポケモンが住みやすい世の中にはならない。」

「陸でも海でもこれ以上広げてしまったらポケモンの生態系は崩れてしまうと思うんです。海を広げても大地に住む野生ポケモンは海の中では生きていけないし、大地を広げても海の野生ポケモンが生存することは困難です。」

うっ、と言葉が詰まるアオギリに彼女はさらに押す。

「どっちを広げるにしても、人間とポケモンが共に生活出来る状況じゃないと私はいけないと思います。」

(よく言った私！珍しくいい事言った！)

内心、ガッツポーズをしていたが、その直後アオギリから予想外の発言が来た。

「でも俺は考えを変えねぇぞ。だってマツブサと絡まなくなるじゃんか。」

…はい？