今日は何処で、どんな風に…【文豪ストレイドッグス】【R18】
第2章 執務室で、甘く…【中原中也】
「んぁぁあ…っ」
執務室に、中原幹部の唸り声が響く。
ここ数日、出張や遠征続きの上に、書類作成に追われている彼は、随分とお疲れのようだ。
いくら体力モンスターとはいえ、流石にこれはキツイだろうというスケジュールをこなして、今に至る。
仕事をきっちり最後までやり遂げるところは、やはり幹部としての威厳があるなぁと感じる。
私も何度か手伝おうかと尋ねたのだが、その度に、いや、俺の仕事だからと断られた。
補佐なのだから、頼ってくれてもいいのに…
なにか出来ることはないかと思い、声をかける。
「中原さん、珈琲でも、どうですか。」
「あー、頼む。あとお前」
「…?」
「中原さん、じゃなくて中也って呼べっつったろ。」
そういえば…そうだった。
私達は最近恋人同士になったばかりなのだが、今までの癖で、どうにも呼び方に慣れない。
「わ、わかりました、中也、さん」
「ん、いい子だ。」
にこっと笑うその笑顔のせいで、胸の奥がきゅんとした。
そのまま、執務室のすぐ隣にある給湯室に向かった。