第15章 「ジャキリーン!ハートをまもりぬけ」
「おはよー!」
「おはよう!」
『はぁ…』
今日も憂鬱な学校が始まる
教室に向かう途中、窓の外をふと見ると朝練しているソウジの姿が
『あ…ソウジくんだ…』
はしばらく練習しているソウジを見ていた
『(人気なのわかるなぁ…)』
「さん、おはよう」
『!!』
振り向くとあの3人が立っていた
「何見てたの~?」
「あれって立風館くんじゃない?」
「もしかしてさんって立風館くんのこと好きなの?」
『ち、違うよ…そんなんじゃない…』
は顔を逸らした
「ふ~ん…でもこの頃仲がいいように見えるけど…?」
『それは…』
「それは?」
『…………』
キョウリュウジャーのことを話すわけには…
「話せないの…?」
『…たまたまだよ』
「…………」
「まぁいいわ!じゃあ教室でね、さん」
『う、うん…』
「どうする?」
「…………………」
―――――
教室に入ってもいつも通りだった
チラチラ視線が集まるが、それもいつものこと
『はぁ…』
は不意に机の中に手を入れた
『(ない…!教科書…!)』
しまった…
やっぱり昨日取りに戻ればよかった…
『(仕方ない…。きっと焼却炉だろうな…。今から行ったら授業に間に合わないし…)』
は立ち上がって教室を出た
『(職員室に行って貸してもらおう…)』
「?」
『ソウジくん…』
ソウジ「どうした?もう授業始まるぞ?」
『あ…うん…教科書なくて…職員室に行くところ…』
ソウジ「教科書?」
『うん…。何か忘れてきちゃったみたいで…』
ソウジ「1限目何の教科?」
『現代…』
ソウジ「……ちょっと待ってて」
『え…?』
ソウジは教室に入っていった
『…?』
ソウジ「はい、これ」
ソウジが持っていたのは現代の教科書
『え…でも…!』
ソウジ「俺のクラスは1限目数学だから」
『でも…悪いよ…』
ソウジ「気にすんなよ。仲間だろ」
『!!……ありがと…』
ソウジ「じゃ、後で」
『うん』
ソウジは教室に入っていった
も教科書を握りしめて教室に入った