第21章 「キャワイーン!うばわれたファミリー」
―――スピリットベース―――
イアン「親をさらわれた子供たちが他に何人もいる」
アミィ「どの子もみんな甘えん坊だったって…」
ノブハル「子供から親を奪うなんて絶対に許さない…!!」
トリン「デーボ・キャワイーンが赤ん坊のような姿のときは…私にも感知がしにくいようだ…」
ソウジ「なら…のネックレスが頼りか…」
イアン「頼んだぞ、ちゃん」
『はいっ』
空蝉丸とは勇治が心配になり、家へ向かった
勇治「何もできない…。1人じゃ…ご飯も…お風呂も…」
勇治はしゃがみこんでしまった
空蝉丸「泣いてはダメでござるよ、勇治殿」
空蝉丸は勇治を立たせた
空蝉丸「敵の思うつぼでござる」
勇治「よかった…。お腹が空いて…死にそうです…」
空蝉丸は持ってきたレシピを勇治に渡した
空蝉丸「ここにやり方を書いてござる。ご自分ができる料理を選んで、挑戦されるがよい」
勇治「そんな…酷いです…」
空蝉丸「今挑まねば…いつまでたってもできませんぞ!!」
空蝉丸はレシピを置いて家を出た
『勇治くん。お姉ちゃんね?勇治くんより小さいときに、パパもママもいなくなっちゃったの』
勇治「え…?」
『だからね、勇治くんはできると思うんだ。小さいときのお姉ちゃんより、勇治くんの方がお兄ちゃんだから』
勇治「…………」
『勇治くん、お手伝いしたことある?』
勇治「ありません…」
『そっか…。あ、でもちゃんとしっかり書いてあるよ。空蝉丸さんが持ってきてくれたレシピ』
はレシピを勇治に見せた
レシピにはきちんと野菜の切り方や火の調節などが細かく書かれていた
『勇治くんのお料理、お姉ちゃんに食べさせてくれないかな?』
勇治「え…?」
『1人で食べるのは…寂しいもんね』
は笑った
勇治も笑顔になり、料理を作り始めた
『(懐かしいな…。私も1人で泣きながら料理してたっけ…)』
勇治の料理はが作った初めての料理の味に似ていた