第21章 「キャワイーン!うばわれたファミリー」
―――スピリットベース―――
空蝉丸がみんなに朝の出来事を話した
目の前で小学生が転び、助けなかった空蝉丸が小学生の両親に責められたということだった
アミィ「オォ、それはモンスターペアレンツね」
空蝉丸「人間の中にもモンスターがいるのでござるか!?」
イアン「ノン、ノン。子供に過保護で、すぐ他人のせいにする親をそう呼ぶのさ」
ノブハル「今多いんだよね。優子も困ってるって言ってた」
ソウジ「うちの父さんみたいに、厳しい親の方が最近珍しいのかな」
ダイゴ「子供の方が甘ったれなんだよ」
空蝉丸「確かに。全て親にしてもらうのが当たり前のような態度でござった…」
イアン「だろ?」
空蝉丸「う~ん…戦国時代とはあまりにも違う…」
空蝉丸は頭をかきながらスピリットベースを出て行った
『大丈夫かな…私行って来ます』
は空蝉丸を追った
アミィ「ウッチー、カルチャーショックね」
ダイゴ「だなぁ…」
ノブハル「そう考えるとちゃんはすごいね」
イアン「確かに。あんな小さいときに両親2人ともいなくなっちまったのに、1人でここまで」
アミィ「うん。ちゃんは偉いよね」
ダイゴ「見習ってほしいな」
ソウジ「確かに」
―――――
『空蝉丸さーん!』
空蝉丸「殿…」
『大丈夫ですか?結構悩んでるみたいですけど…』
空蝉丸「時代の流れは怖いでござるな…」
『あはは…』
2人で歩いていると男の子が座ってアイスを食べていた
空蝉丸「勇治殿…!」
『え…?』
空蝉丸は男の子の元へ行く
勇治「あ…。朝の酷い人」
『(あの子が…空蝉丸さんの言ってた子かな…)』
勇治「ちょうどよかった」
勇治は食べ終わったアイスの袋と棒を渡した
『(確定ね…)』
空蝉丸「ご自分で捨てられよ」
勇治「でもゴミ箱は、あんなに遠くですよ?」
勇治は棒でゴミ箱を指す
勇治「そこのお姉さんでもいいですよ」
『え…私…?』
勇治「はい。捨ててきてください」
『はぁ…』
空蝉丸「殿、ダメでござるよ」
『あ…つい…』
いつもの癖で…
空蝉丸「勇治殿…。おせっかいかもしれんが…それでは社会を生きていけんでござるよ」
空蝉丸は勇治の隣に座った