第20章 「つかんだッ!カンフーひっさつけん」
《…!!》
《ちゃん…!!》
『(…?)』
《1人じゃない…!俺たちはここにいる…!》
『(1人じゃ…ない…)』
《ここにいる…!!》
『(声…誰かの…)』
頭に誰かの声が流れ込んでくる
聞いたことのある懐かしい声…
『(ダイゴさん…イアンさんアミィさんノブハルさんソウジくん空蝉丸さん…!!)』
そうだ…
1人じゃないよ…
私には仲間がいるんだ
何でこんな大切な存在を忘れてたんだろう
『(みんな…っ)』
もがいてももがいても水面が遠くなる
『(嫌だ…!ここで終わるなんて…嫌だぁぁぁぁぁ!!)』
の瞳から涙がこぼれた
涙は水と一体となり、光り輝いた
『…!?』
いきなり手を引かれるように、水の中を昇っていく
―――――
アミィ「ちゃん…?」
の閉じられた目から涙が零れた
ダイゴ「!!」
ノブハル「何か体温も戻ってきたような…!!」
ソウジ「…!!」
の瞳が開かれた
『…………』
イアン「ちゃん…!!」
『み…んな…?』
空蝉丸「殿…!!」
『私…』
が起き上がると膝にポタポタと水滴が落ちた
『あ…れ…?』
止まらない…
決して悲しいわけじゃない
でも…
『何で…』
アミィ「ちゃん…」
アミィは優しくを抱き締めた
『う…っ…うぇぇぇぇ…っ』
みんなは最初は驚いたが、次第に笑顔に変わった
ダイゴ「いつも我慢してたんだな」
ダイゴはアミィにしがみついて泣いているの頭を撫でた
ダイゴ「今までの分も泣け。俺たちはここにいるからな…」