第2章 #02
八神は合鍵でマンションの一室の扉を開く。
ヤクザの父が行方不明になってからは母と二人暮らしをしている。
八神の母は昼夜逆転の仕事で忙しいため、ほとんど一人暮らしの状態だ。
静かな部屋に時計の針の音が響いてる。
「ここが俺の家だ。狭いけどゆっくりしてけよ。」
「…。おじゃまします。」
キッチンから出てリビングルームに出る。
炬燵に座布団が二枚ある。
「適当に座れ。」
八神に言われ右上に座る。炬燵の中に足を入れた。
「飲み物は珈琲がいい?それとも紅茶か?」
「…珈琲でお願いします。」
「ちょっと待ってな。」
八神は台所に向かう。珈琲を入れている。
八神は珈琲を入れ終える。珈琲の入ったティーカップに皿。
ティースプーンまで持ってきてくれている。
それに砂糖とミルク。八神は持って来た珈琲を名前の前に置いた。
お茶受けにはクッキーとせんべい、チョコレートが出されている。八神用と思われる灰皿がある。
「どうぞ。」
「いただきます。」
八神は名前の前に座り、炬燵の上に置いてあるリモコンを手に取りテレビの電源を入れた。
煙草の入った箱を取りポケットを出す。
煙草を口に咥えライターで火を着けた。