第4章 無くした心の取り戻し方
亮side
あの日俺は
あかねを失って
自分の心の半分を失った…
俺の隣じゃなく……
大倉の隣で笑うあかねを見るのが
あまりに辛くて
一人では耐えられなくて俺は
はなさんが差しのべた手を
掴んでしまった……
それがたとえ
1日だけの慰めやったとしても
俺は俺自身の手で
この片思いを終わらせたんや……
やから俺は耐えなあかんねん…
あかねが俺の側にいないことにも
そのせいで
ひどく胸が痛むことにも
そしてなによりも
今も変わらず
あかねを好きでいることの
痛みに
俺はその全部に
たった一人で
耐えるべきなんや……