第1章 君に送るWhiteDay ♡°。⋆ プロローグ
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『はな!お願い!!このとーりっ!!!』
『だから!いやだってば!
なんで僕がひーちゃんのお返しのお手伝いをしなきゃいけないわけ?
し・か・も!めるちゃんのための!!
絶対に、絶っっっ対に、いやっ!!!!』
『なんで!?そんなこと言わないで、お願いっ!
どうしてもはなの力が必要なの!!』
『..................はぁあああ』
羊は顔の前で両手をあわせ、
花臣に必死に懇願する。
そんな羊に、花臣は心底嫌そうに
とても大きな溜息をついた。
『.........30分だけ。』
『え......?』
『僕だって自分のお返しの方に時間かけたいし!
他のやつのポイントアップに手を貸すのなんか
ぜーーーーったいにいやだし!
......でも、このままじゃ誰かさんのせいで
どんどん時間無駄にしちゃうから...』
『しちゃうから...?』
『だから!30分だけ!
それ以上は何があっても延長はなしだから!!』
そうと決まったら急ごうとばかりに
慌ててキッチンにむかう花臣を
羊は後ろから飛びついて抱きしめる。
『はなー!ありがとうーー!!』
『う、わ!だからっ!
時間が惜しいんだってばーーー!』
そうしてふたりは、
いつものようにじゃれ合いながら
バタバタとキッチンへ向かった。