第31章 I am nothing
この女を離してはいけない。
その想いが充満していくなかで、死柄木の陰茎がくるみの腹の裏を抉った。
『ぁう…っ』
くるみは死柄木の腕にしがみついて、押し寄せる快楽の波に背中を震わせる
ひしめき合うミミズの洞肉を突き疼くような動かし方…
死柄木はすこしづつ腰を速めた…
その速度が上がっても、雌芯はびっとりと男根に絡みついてくる。
一度掴んだ雄をなかなか離さず
時折、ぎゅう…と精を絞ろうとねだってくる
肩に脚を載せた体位で、押し潰すようにこつんこつんと子宮口をノックした後、繋がったまま、くるみを起き上がらせ
自分の上に座らせ、抜き差しを続けた
『あ゛っ…ん…弔くんっ…とむらくん』
女は物欲し気な仕草で腰を上げる
ぬめる入口を亀頭部で割り、もぐらせ…焦らすように先端部だけを蜜壷に留めた
ぬぽぬぽと単純な出入りだけを繰り返す入口に、くるみはじれったそうに腰を振る。
「自分で腰振るとか…エロすぎ」
『やぁ…だって…とむらくんがくれないから……!』
涙目で男を求める彼女に愛しさしか感じない。
出会った時から、きれいとか美しいとか、そういう次元を超えた魅力がくるみにはあった。
その魅力が何によってもたらされるかわからないまま、
若い獣の器官が充血して膨張し、ただひたすらにくるみの中へと欲を吐き出すことだけに意識を集中させる。
「ハァ……っ中、ヤバ…」
手のひらからこぼれ落ちるような乳肉に、死柄木のモノはさらに硬さを増した。
人のいい顔立ちをしているくるみの服を脱がせばこんなにもいやらしい体で男を誘い、蜜壷から濡液を溢れさせている。
そのギャップが彼女がオメガである証拠のようにも思えた。