第27章 l am a hero
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ーーーーバッシャ…!
「っげっホ……くっせぇ…!!」
『ゲホッ!うぇ……!』
「だっ…大丈夫か…!くるみ…!」
爆豪は転移されたくるみに駆け寄ると、その体を支える。
「悪いね…爆豪くん、縫井さん」
オールフォーワンが二人の名前をゆっくりと呼んだ。
その声に、反応したのは、コンクリ壁1枚挟んだ向こうの、緑谷達。
爆豪たちが飛ばされた先は、解体された脳無格納庫の前…
緑谷達の、潜んでいるすぐ側だったのだ
(ーーーーかっちゃん!?縫井さん!?)
「オールマイトの方」にいるはずの二人が突然現れたことに、五人は震撼する。
次々に跳ねる水音と共に次々に現れる
死柄木、スピナー、マグネ、トゥワイス、コンプレス、トガヒミコ、荼毘、黒霧…
「…また、失敗したね弔」
オールフォーワンがよろめく弔に優しく声をかける。
「でも決してめげてはいけないよ
またやり直せばいい
こうして、仲間も運命も取り返した…
いくらでもやり直せ
その為に僕がいるんだよ」
手は
死柄木弔の面前に差し出された。
「全ては…君のためにある」