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【ヒロアカ】アイアム!【オメガバ】

第27章 l am a hero





死柄木が言うことを聞かない駒(コンプレス)に対して嘆いて暫く――。









コンプレスの自己満足ショーも終演し、
目的である爆豪も確保。


完全にゲートが閉じ、吐き出された床の上、
爆豪はくるみの元へと這いずり寄って息を確認した。

小さく聞こえる呼吸音に、くるみの命があることが分かった爆豪は、くるみを抱きしめ、涙を滲ませる。


『ばくご……くん…?』

「くるみ…!大丈夫か?!」

『うん……でも、なんか頭…ぼーってする…ここ、どこ…』

薬でも盛られたのか、くるみは頭が痛そうに顔をしかめた。


そんな2人へ賛辞の拍手を送る死柄木に、くるみはビクッと肩を震わせる。

「愛は美しいなぁ…黒霧…?」
「……そうですね」

『(だ…だれ…)』
くるみが爆豪に密やかに聞くと、爆豪はなるべくくるみを怖がらせないように強く抱きしめ、耳元に説明する。

「(ヴィラン連合だ…お前は拉致られた…抵抗するな、安心しろ…必ず助けてやるから)」

『……』



「大人しく捕まってもらえるだろ?
話をしたいんだ…暴れられても困る…」

トゥワイスが、爆豪に手錠を見せると、
爆豪はくるみを人質を取られている以上抵抗はできず、大人しく拘束された。


「じゃあ、本題だ…
ヒーロー志望の爆豪勝己くん…



俺の仲間にならないか?」


言葉と共に死柄木弔が、くい…と引き寄せたのはくるみの細い首、
四本の指がそれを掴み、残り一本は空に浮いている。
五指が首に触れた瞬間、くるみは五分もせずにチリと化すのだろう…。

『爆豪…くん……』

これはもう、話し合いではない
脅迫だ。


爆豪は震えを抑えながら


「手ェ……離せ……!」
と声を絞り出した


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