第24章 I am dating with you
ほんの少しだけ、浮かれていた…のかもしれない。
くるみが俺を引く手はほんの少し熱くて。
先を歩くスカートがひらひらと揺れていた。
「焦んな、時間はあんだから」
あまりに早足で歩くくるみをなだめる
さっきからキョロキョロと周りを見回して、せわしない。
『だって、久しぶりだから』
しおらしく微笑むくるみに、爆豪はその手を掴んで逆の方向へと歩いて行く。
『え?ば、爆豪くん!?
登山靴、あっちだよ?』
「あ?登山靴くれぇ持っとるわ」
『っじゃ、じゃあ水着…』
くるみが持ち物リストを思い出しながら呟くも、爆豪は歩みを止めることなく、
しばらく歩いて、くるみが行きたいと言っていたカフェの前で立ち止まった。
カフェの前には長蛇の列ができていて、最後の人の横に、2時間待ちの札が建てられている。
『ぅわぁーー…すごい人だね…』
「できたばっかの店は、こんなもんだろ」