第22章 I am not knowing
三日間に渡る筆記試験が終わり、
ついに実技試験当日…。
実技演習場 中央広場に
集められたA組生徒はヒーロースーツに身を包み、教師陣たちと対面していた。
「それじゃあ、演習試験をはじめていく
この試験でももちろん、赤点はある。
林間合宿いきたけりゃ、みっともねぇマネすんなよ」
説明するのは担任の相澤だ。
「あれ…先生多いね」
耳郎がコソッと八百万に耳打ちする。
彼女が言う通り、目の前には担任である相澤以外にも7人の教師が軒を連ねている。
「諸君なら、情報を集めて薄々何をするかわかっているだろうが…」
「入試みてぇなロボ無双だろぉー?!」
「ハッナビ!カレー!きっもだめしー!」
話の途中にも関わらず、テンションが上がった上鳴と芦戸がノリノリに声を上げる。
「ざんねん!諸事情があって
今回から内容を変更しちゃうのさ!」
「校長!」
校長とよばれた白いネズミのような生物。
その大きさ縦に約30センチ強。
相澤の首元の拘束具から出てきて、まるで登山ロープのようにそれを伝いながら地面に着地する。
愛くるしい見た目と、仕草、そして声に不似合いな大きな傷が右目にバックリ入っている。
「これからは対人戦闘.活動を見据えた、より実践に近い内容を重視するのさ!
というわけで
君たちには今から
2人1組になって、ここにいる教師1人と対戦してもらう!!」