第2章 アイシテイルカラナカセタイ
「…いっ……てぇ…」
翌朝、目覚めたオレは全身に残る鈍痛に顔を顰める。
特に腰!
もう腰が痛えのなんのって……。
ん……まあ、それはなんだ……理由はハッキリしてるんだけどさ。
昨夜のコトを思い出すと、ジワジワと顔が火照っちまう。
いかん、いかん。
朝から何考えてんだよ、オレ!
プルプルと小さく頭を振ってオレを抱えたままのバニーへと振り返って見れば、落ち着いた呼吸で心地好さそうに眠ってた。
良かった……薬はちゃんと抜けたみたいだな。
オレを抱く時はさ、あんなに男前でカッコイイバニーなんだけど、こうして寝顔を見るとまるで子供だ。
いや……この神々しいまでの愛らしさは天使レベル?
そんなバニーの頬を指先でチョンチョンとつついてから、オレはバニーを起こさないようにそっとその腕の中から脱け出した。
あーあ……昨夜も啼き過ぎて喉がガラガラだよ。
大体バニーは容赦ねえんだよなァ。
こっちは12も年上のオッサンなんだからさァ、もうちょっと敬えっつーの。
あ……そーいや今日、オレもバニーも休暇だったよな。
冷蔵庫の中のビール、飲んじまったらバニー怒るかな?
なんてコトを考えながらリビングを通ってキッチンへ向かおうとした時………
ふと感じた違和感。
なんだろう……?
バニーが言うにはスタイリッシュ……だっけ?
オレ的にはただ殺風景なだけのリビングを見廻してみる。
そうしてオレの視線が捉えたのは……
テーブルの上にある『2つ』のフォトスタンド。