第17章 three-piece LOVERS 後編
「……ふふ。」
飛行機の中、窓際に座ったバニーが突然含み笑いをする。
「どったの?
何か楽しそーね、バニーちゃん。」
読んでいた機内誌から視線を上げてそう問い掛ければ、バニーは満面の笑みを浮かべていた。
「だって……
まさかこんなに上手く行くなんて。」
それから俺も口角を上げて、一段低い声で言う。
「だから言ったろ?
ライアンは絶対『コッチ』だって。
バニーちゃんに掛かれば、赤ん坊の手を捻るより簡単だったンじゃね?」
「ふふふ……
そうですね。
もう少し梃摺るかと思いましたけど。」
「良かったな、バニーちゃん。」
「虎徹さんのおかげですよ。
ハイグレードな玩具を手に入れて、
僕、とっても幸せです。」
「バニーちゃんの為なら、俺は何でもするぜ。
だからさ……
なァ……」
「ハイ。
ご褒美……ですね?」
顔を寄せてくるバニー。
広げていた機内誌で周りの視線を遮断して、ネットリと舌を絡める。
そして………
「来月も『玩具』でいっぱい遊んで、
それからいっぱいいっぱい愛し合いましょうね、虎徹さん。」
END.