第15章 How to A B C & ...!? 後編 C&!?
加速していく。
虎徹さんの欲望と……
僕の願望。
虎徹さんに『酷くされたい』
そう願う僕は、どこかオカシイのだろうか?
今夜、僕と虎徹さんは一線を越える。
僕の部屋で…………
「うはッ……
何、この量。」
ベッドサイドに並んだ数々のローションを見た虎徹さんが楽し気な声を上げる。
「どれが良いのか分からなかったので、
取り敢えず一通り買ってみたんです。」
「さっすがバニーちゃん。
ソツが無いねえ。」
そういう虎徹さんの目は、もうスイッチが入ってしまったみたいだ。
「必須なのはローションと……
コンドームでしたよね?」
「だな。」
「勿論コンドームも用意してありますよ。
……コレ。」
1ダース入りの箱を手渡すと、虎徹さんは少し眉を寄せた。
「コレさァ……サイズ的にどーなの?
バニーだったらXLじゃなきゃ入んねーだろ。」
「え……
だって僕は必要無いですよね?
虎徹さんだけで……」
「…………ふーん。
バニーちゃんはソッチしか考えてないワケだ。」
「…………ッ!」
不敵な笑みを浮かべる虎徹さんにそう言われて、自分の思い込みに気が付いた。
でも僕は……虎徹さんとだったら『ソッチ』しか考えられなかったんだ。
「僕……間違っていましたか?」
「ん?
いーや……間違ってねえよ。
………俺もそのつもりだったからさ。」
低く甘い虎徹さんの声が僕を搦め取っていく。