第13章 君へと続く夢 side TIGER
「ねえ、虎徹さん。」
「ん?」
「僕ね、昨夜夢を見たんです。」
「夢?」
「はい。
僕の両親が出て来てくれて………
僕に向かって
『ジュニア、おめでとう』
『ジュニア、幸せにね』……って。」
「………………そっか。
幸せだな、バニーちゃん。」
「はい!
僕、凄く幸せです!」
「……………そっか。」
潮風に揺れてキラキラと耀くハニーブロンド。
一点の曇りも無いグリーンアイ。
何よりも嬉しそうに笑うバニーが堪らなく愛おしくて………
俺とバニーは楓が家の玄関へ到着するまでの短い時間、
何度も何度もキスを交わした。
END.