第8章 love's oracle ~dandelion~ Ⅱ
「せっかくアポロンまで来たのに、
僕達には顔も見せずにお帰りですか?」
「よォ……バーナビー。
久し振りー。
相変わらずカワイコちゃんだなー♥」
なんて僅かな気不味さを誤魔化そうと、ふざけてバーナビーに抱き付いた俺の襟首を誰かが掴んで引っ張った。
あー……もう、コレ…確認するまでもねー。
「……オレの……バニーに勝手に触んな。」
………そんな顔を真っ赤にして照れるくらいなら言わなきゃいいのによ。
ま、でもそんな所がオッサンらしいよな。
「ハイハイ。
オッサンも元気そうで何よりだぜ。」
「……って言うか貴方、何を勝手に帰ろうとしてるんですか!?」
「いや……
アンタたちの顔、見てーなーとは思ったんだけどさ……
ホラ、仕事の邪魔しちゃ悪いし…って。」
「何なんですか、ソレ!
貴方そんな常識のあるキャラじゃないでしょう?」
…………サラッと失礼なコト言うね、ウサギちゃん。
それに………怖いんだよ。
の話を聞かされるかも…って思うとさ。
そして、それを聞きたいと思っちまう自分も……。